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〖三池炭鉱三川坑跡〗 in 福岡県大牟田市

大牟田市の 〖三池炭鉱 三川坑跡〗 を訪れました。

前回大牟田市を巡って、旧三池炭鉱の遺構を色々見て回ったのですが、ここ 「三川坑跡」は土日祝日のみ公開 の為、見られなかった施設。

平日は、この門が閉まっていますが・・・

三池炭鉱 三川坑跡 (1)

本日は、オープン

門の前に設置された説明版には・・・

三川坑は、昭和15(1940)年に開坑した三池炭鉱の最先端技術が集結された坑口です。
2つの坑口は第一斜坑(主に揚炭)、第二斜坑(主に人員昇降)共に幅6.06m、高さ3.35mのアーチ型で、長さ2km以上という規模の大きさから、特に「大斜坑」と呼ばれました。
平成元(1989)年に有明坑と併合され一坑体制となり、平成9(1997)年の閉山の日まで三池炭鉱最後の坑口として活躍しました。
現在、第一斜坑は閉坑され更地になっていますが、第二斜坑坑口が一部保存され、そのほか、守衛室、脱衣場、浴場、安全灯室などの各種建物が残っています。
また、三川坑は戦後昭和天皇のご入坑や、三池争議、三川鉱炭じん爆発事故など、炭鉱の光と陰の両面を物語る坑口として三池炭鉱の歴史上、貴重な施設です。



まずは、「INFORMATION」と表示のある建物からお邪魔しました。
こちらは管理棟で、受付・解説ビデオ放映・休憩・お土産などがあります。

三池炭鉱 三川坑跡 (2)

建物前にはセグウェイゴーカートが。

三池炭鉱 三川坑跡 (3)

管理棟では、三池炭鉱についてのビデオの上映と、パネル展示、三池炭鉱関連の模型が展示されていました。

三池炭鉱 三川坑跡 (4)

三川坑は、宮浦・万田・四山に次いで開発された坑口で、有明海の下を採掘するために造られました。
有明海の海底下に向かって、傾斜角度11度、長さ約2,.000mの斜坑2本が開削されました。

三池炭鉱の主力坑として戦時中から戦後までを支えた三川坑ですが、三池炭鉱にまつわる様々な出来事の舞台となった坑口としても知られています。

特に「三池論争」と「炭塵爆発」が大きな出来事です。
説明のパネルには、三池論争や炭塵爆発についても詳しく書かれていました。

展示されている模型には、ほんの1~2年前に取り壊された「J工場」の模型もありました。

  在りし日のJ工場は、コチラ から。

三池炭鉱 三川坑跡 (5)

三池炭鉱 三川坑跡 (6)

では、資料の展示されている建物を出て、現存している斜坑跡を見に行きます。

三池炭鉱 三川坑跡 (7)

斜坑の入り口手前には、小さな庭園がありました。

 👇 昭和天皇の視察の際に造られた日本庭園
三池炭鉱 三川坑跡 (8) 中庭(日本庭園)

戦後の1949(昭和24)年には、昭和天皇がご入坑されました。
その際に記念に造られた日本庭園が、この小さな日本庭園です。

昭和天皇は、白衣姿にキャップランプをかぶられ、ご入坑されました。
ただし、実際の切羽(きりは=石炭の採掘現場)に到達する手前のより安全な場所に、切羽風の場所をしつらえて、模擬的に石炭採掘の作業を体験していただいたそうです。
その場所は「天皇切羽」と呼ばれ、長く大切にされていたそうです。
昭和天皇は、三川坑を見学された後、旧三井港倶楽部で休憩をされました。
昭和天皇が使用されたキャップランプなどが今も旧三井港倶楽部に展示されています。

それでは、入昇坑口から、中に入ってみます。

三池炭鉱 三川坑跡 (9) 第一斜坑・第二斜坑入昇坑口

ここは、「第一斜坑・第二斜坑 入昇坑口」となっていますので、地下通路で繋がっていたのでしょうね。

三池炭鉱 三川坑跡 (10)

この狭い地下通路が、真っ直ぐに伸びているのですが、先は立入禁止。
恐らくこの先が、第一斜坑に繋がっていると思われます。

 👇 ここは立入禁止で、柵の外から写したもの
三池炭鉱 三川坑跡 (11)

ここから左手の地下通路を進むと、第二斜坑の坑口に出ました。

三池炭鉱 三川坑跡 (12)

三池炭鉱 三川坑跡 (13)

振り返って見ます。
右下に写っている狭い地下通路から出てきたところです。

三池炭鉱 三川坑跡 (14)

三池炭鉱 三川坑跡 (15)

三池炭鉱 三川坑跡 (16)

三池炭鉱 三川坑跡 (17)

線路がしっかり残っています。

三池炭鉱 三川坑跡 (18) 繰込場

老朽化でボロボロなので、ネットで覆われているこちらの建物は、繰込場です。
入坑前に作業の確認を行う場所でした。

三池炭鉱 三川坑跡 (19)

振り返って、第二斜坑と、「第一斜坑・第二斜坑 入昇坑口」を見る。

三池炭鉱 三川坑跡 (20)

三池炭鉱 三川坑跡 (40)

こちらは、山ノ神神社。
坑内の安全を守るために建てられ、三池炭鉱のどの坑口にも山ノ神神社がありました。

三池炭鉱 三川坑跡 (21) 山ノ神神社

三池炭鉱 三川坑跡 (22) 山ノ神神社

三池炭鉱 三川坑跡 (23) 山ノ神神社

この奥が、第一斜坑跡地です。
第一斜坑は、三川坑炭塵爆発事故が起きた坑口です。

三池炭鉱 三川坑跡 (24) 第一斜坑跡

三川坑炭じん爆発事故
昭和38年11月9日午後3時12分頃、巻揚中の炭車10両のうち8両が逸走し、坑内の炭じんが爆発した。
事故は第一斜坑の坑口から約1600m付近で発生。
458名の方が亡くなり、839名の方が一酸化炭素中毒となり、戦後最悪の炭鉱事故となった。



第一斜坑跡地には、三川坑炭塵爆発慰霊碑が建てられていました。
人名と年齢が書かれていますが、一番お若い方で、19歳の方からいらっしゃったみたいです。

三池炭鉱 三川坑跡 (25) 第一斜坑跡

右手前のボロボロに朽ち果てている建物は、コンプレッサー室です。
左奥に見える第一巻揚機には入れますので、進みます。

三池炭鉱 三川坑跡 (26)

三池炭鉱 三川坑跡 (27) 第一巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (28) 第一巻揚機室

この第一巻揚機室は、当初の建物が昭和38年に起きた三川坑炭塵爆発事故の爆風により倒壊した為、鉄骨造りで現在のものに建て替えられました。

巻揚機能力
 出力    450kw
 使用ロープ 直径34mm×長さ2800m
 ロープ速度 分速284m

三池炭鉱 三川坑跡 (29) 第一巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (30) 第一巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (31) 第一巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (38) 第一巻揚機室

第一巻揚機室より、右手奥には、第二巻揚機室があります。

三池炭鉱 三川坑跡 (32) 第二巻揚機室

第二巻揚機室は、屋根と壁に比較的新しい木材が使われていますので、補強工事などをされたのでしょう。

巻揚機能力
 出力    400kw
 使用ロープ 直径34mm×長さ2800m
 ロープ速度 分速295m

三池炭鉱 三川坑跡 (33) 第二巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (34) 第二巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (35) 第二巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (36) 第二巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (37) 第二巻揚機室

三池炭鉱 三川坑跡 (39) 第二巻揚機室

ここまで見学したら、第二巻揚機室が一番奥にある建物になりますので、来た道を戻ります。

第一斜坑・第二斜坑 入昇坑口まで戻り、その前に展示されている、4つの炭鉱電車を見学します。

三池炭鉱 三川坑跡 (41)

 👇 15トン級B形5号電気機関車
三池炭鉱 三川坑跡 (42) 15トン級B形5号電気機関車

 👇 20トン級B形1号電気機関車
三池炭鉱 三川坑跡 (43) 20トン級B形1号電気機関車

 👇 20トン級B形5号電気機関車
三池炭鉱 三川坑跡 (44) 20トン級B形5号電気機関車

 👇 45トン級B-B形17号電気機関車
三池炭鉱 三川坑跡 (45) 45トン級B-B形17号電気機関車

続いて、隣接している 〖旧三井港倶楽部〗 を見学します。
管理棟の横から、連絡通路が伸びています。



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  三池炭鉱 三川坑跡
  福岡県大牟田市西港町2丁目30
  0944-41-2501
  
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